大好きな京都 法然院〜花伝〜長楽館 (04/29)
鹿ケ谷(ししがたに)の『法然院(ほうねんいん)』にお墓参りにいきました。
この写真は帰り道、山門を出たところ。ひっそりとしたこのお寺も、以前人気ドラマの撮影に使われてからは、けっこう観光客が来るようになりました。それでも清楚な風情はそのままで、静かに緑の中を歩いて、夏でもひんやりと清々しい気持ちになれます。
そのあと、『花伝(かでん)』という料理旅館で昼食をとりました。
玄関を入ると、はば2m位の細長い路地に、井戸や灯篭、小川などが造作されていて京都ならではの風情が味わえます。狭い場所をデザインして風情を出すのは京都人がピカイチですね。「獅子脅し」の音がより静けさを感じさせてくれました。
お料理をいただいたお部屋。照明を少し落としてあってなんとも癒しの空間でした。蛍光灯ではなくこういう白熱球のあかりは本当に気持ちがくつろぎます。夕焼けの癒しの感覚です。
『花伝』のお料理。八寸は5月の節句にちなんでかぶとの形の器でした。矢を型取った敷き板や、そら豆の形の箸置きは色がとても可愛い。みずみずしい菖蒲の葉が添えられていて心が洗われるようでした。
お魚はさわらの木の芽焼きでした。木の芽、 ゆず、 わさび 、からし、山椒など日本の香りって素晴らしいですね。
午後からは、八坂神社、円山公園を散歩したあと、『長楽館(ちょうらくかん)』という元たばこ王のお屋敷でコーヒータイムです。迎賓館としても使用されていたことがある建物です。今は喫茶、レストランと、結婚式などにも使用されています。インテリアコーディネーター養成講座を受けていた頃、講師のすすめで仲間と見学に訪れたことがあります。
『長楽館』の外観。ルネッサンス様式の3階建てです。重厚な門を入って入口に向かうところ。
入ってすぐの部屋の様子。応接間に使用されていたとか。ロココ様式です。シャンデリアはなんと全部バカラ製。装飾的な壁、天井、カーテン。猫足の家具。柄物のカーペット。ブロンズ、ガラスの置物。
お茶を飲んだお部屋にあった置物。中国の様子。その部屋には、中国風、西洋風、日本風などさまざまな国の様式が盛りだくさんに入り混じっています。この建物全体がそんな風で、たばこ王が贅を尽くしてその時代の諸外国の最高級品を集めて取り入れ、世にもめずらしい館を建てたのでした。外観は西洋風ですが3階の内部はなんと書院造りの純日本間です。
2階のバルコニー。
お手洗いの中。ステンドグラスがきれいです。最近改装され、超モダンな洗面台が取り付けられました。ステンドグラスのまわりのペイントも最近のものです。手前には暖炉があります。
京都は今は亡き父が生まれ育った所。私の第二の故郷です。
とはいえ京都は奥が深くてまだまだ知らないことだらけです。四季おりおりに訪ね楽しみたいと思います。
『シノワズリーモダン』 中国家具のお店 (04/24)
私の工事中の現場から近いというので、知人のお店を紹介していただきました。中国家具のお店 『シノワズリーモダン』です。家具と雑貨と洋服も少し置かれています。
中国独特の色合いと曲線。細かい細工の陶器は極彩色で見入ってしまいました。
このお店は「大阪の中心にもこんなお店があるんだぁ・・・」というような場所にあります。あたりはほとんどが住宅。そんな中にポツリポツリとユニークなお店があります。どれも住宅をほんのすこし改装した感じで、お店かどうかもわからない。何のお店かもわからない。そんなお店たちが細ーい路地の曲がったところなどにふっと出現します。
家の前の道では子どもたちが自転車で遊んでいる。普通の民家の風景。そんな中での異空間でした。
谷川俊太郎さんの絵本 (04/12)
最近買った谷川集太郎さんの絵本 『まり』 私の中では久々のヒット!
私が通っていた高校は卒業の際に、『卒業レポート』を提出しなくてはなりませんでした。テーマは自由で、私が選んだのは、『谷川俊太郎さん』。そして大学の卒論でも再度彼を取り上げました。それほど好きでした。
そのころ大事にしていた本も、育児や親との同居、介護、何度かの引っ越しですっかりどこかへいってしまって、すごく悔しいです。
数年前、何かのCMで「スイミー」が流れていました。「わぁ、谷俊だぁ〜。」って感じで思い出す思い出す・・・。翻訳ものですが、小学生の教科書にも載っているらしいです。
最近、また彼の絵本を読んでいます。というのは、5月に『キレない子ども部屋』と題してセミナーをします。心理カウンセラーとのコラボレーションです。それで子どもの心にもう一度触れておきたくて読み返しているんです。
絵本の読み聞かせは親子のコミュニケーションにはなくてはならないものです。私の子どもたちはもう大きくなっているので出来ませんが、していた頃の子どもの純粋なまなざしは、母親なら必ず知っているものと思います。
私の仕事はインテリアなので、「子ども部屋」はとても気になります。『キレない子ども部屋』というのは家族とのコミュニケーションがとれる、いつもみんなの気配が感じられる間取りの位置にあり、色彩や照明もある基準で工夫されている部屋のことです。そんな家を提案していきたいと思っています。
谷川俊太郎さんの父親は哲学者 谷川徹三さん、私の父はこの人に影響を受けたとか。息子さんはピアニストの谷川賢作さん。最近は親子で「家族」の肖像をうたう詩と音楽のコンサートもされています。
ATCアジアトレードセンターの『サイン』のセミナー (04/09)
ATCの内部。10年以上前、初めて来たときは「外国みたい〜!」って思いました。
アメリカ人の設計です。インテリアのショールームがたくさん入っています。
私が壁紙のメーカーに入社した時、最初に勤務したのが、ここの11階ににあったショールームです。残念ながらそのショールームは今はもうありませんが。
ATCの中のITM棟では、インテリアのセミナーがけっこう行われていて、いつもお知らせをいただくので、興味があるときは参加するようにしています。
この日は、サイン(看板)のセミナーを受けに行きました。
サインというと、だいたい外部の看板を思い起こしますが、病院やデパートなど公共施設の内部や鉄道の案内などすべてを含んでいます。駅のサインも最近はずいぶん統一されセンスが良くなってきましたよね。
そのお仕事をなさった先生の直々のセミナーでした。
表参道ヒルズや周辺の主なサインを見せていただいた後、
看板の文字は、
・どのくらいの大きさで、
・どんな色で、
・どの位の太さの文字で、
・どのくらいの画数だと、
・何m先から可読できるか
という事柄を表にしたものをいただきました。
表札の小さな文字から、タワーに書くような大きな文字まで、幅広い表です。
たとえば、
・表札で、文字が2cm四方の大きさで、太さが2,5mmで、黒色だと5m先から、
・看板で、文字が2m四方の大きさで、太さが25cmで、黒色だと500m先から、
それぞれ可読、といった具合です。文字の画数の標準は9画で、一応「東京」を目安にしているんだそうです。
なかなか面白いと思いませんか?
以前、デイサービスの内装工事をした際に、サインのデザインもしました。デザインが出来上がったのはいいのですが、さて製作はどのくらいの大きさにしようかとスタッフで悩みました。結局、可能な限り大きなものにしたのですが、やはり道の向こうから可読できる最低の大きさは知っておくべきでした。
今回いただいた表は貴重な資料になりそうです。
透明ガラスの内側から見たATCの外観。この建物の前は海です。勤務したてのころは毎日リゾート気分でした。夜景もきれいで若者のデートスポットのひとつです。