京都・二条城の障壁画 模写室の見学 (05/18)
日本色彩学会のイベントで、二条城の復元模写室の特別見学会に参加しました。
ここは一般には公開されていないそうです。
模写室の入口
内部の一部
左の2枚の障壁画の作業中でした。実際に模写しておられる女性が説明してくれました。最初はオリジナルの上に半透明の紙をおき、写していきます。今度はその紙の下にカーボンみたいなのを敷いて新しい紙に写し、後はそれをなぞって描いていくそうです。気の遠くなるような作業です。
これは将軍の寝所(居間)である「白書院」の障壁画だそうです。
右側の方の模写。横長の板を作品の上に渡し、その上に乗って描いていくそうです。
これは色の説明をされているところ。
左手のは青色の群青(ぐんじょう)、右手のは緑色の緑青(ろくしょう)。容器に入っているのはそれぞれを粉にしたもの。古びた色を出すには、すこし熱をかけるそうです。それで濃くなったものと混ぜ合わせて新しい色を作っていくそうです。
こんな鉱物です。
京都市から1035点の依頼があり、30年をメドにということだったのですが、30年で半分も出来なかったとのことでした。模写した人は裏に記名するそうです。
棚に並べられていた絵の具(粉末)。どれも明るく澄んだ色です。
二条城は国宝ですが、障壁画は重要文化財だそうです。今回は貴重な体験ができました。こんなにも細密な作業のもとに文化財が保存されているんだと知り、感動しました。
このあと、収蔵館〜二条城と見学しました。たくさんの修学旅行、社会見学の子どもたちに出会いました。「将来はあなたたちが頑張って保存していってね」と心の中でひそかにお願いしました。
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